みなさんのツリーの下に、枕元に、玄関の郵便箱に、そして心の中に、クリスマスの奇跡と愛があふれていますように。
24 December 2012
11 December 2012
クリスマスまであと二週間
ツリーは飾った。プレゼントもラッピング済み。十二月とは思えない暖かさのDC近郊であるが、あまりに寒いとどうも惨めな気持ちになるのは否めないので、文句言っちゃバチが当たる。
クリスマスソングの中でお気に入りのひとつ、”Some Children See Him"のアレンジがとても素敵なものをみつけた。晩御飯のスープをくつくつ煮ながら、今日はこれを聴いている。
アドベント、今日は十日目。
28 November 2012
01 November 2012
ハロウィンの恐怖…なんちゃって。
十月にしては暖かい日が続いていた北ヴァージニア。ハロウィン用にかぼちゃを買ってきたのは先週の木曜日だったか。あのあたりから一気に冷え込んできた。
と言っても家の中で寒がっているのはワタシだけで、オットとムスコは半そでのTシャツ。なんでそんなに寒いの?室温22℃だよ?と不思議がられるのだが、ただ寒いんじゃなくて冷えるのよ。これを解ってもらえないのよね。
そんなわけで服も足元も、毎日最低三枚重ね。寒くない日でも足元と首筋と手首から指先にかけてやたらと冷えるので、対策に気を使っている。ここんところ「ちょっと冷えちゃったな」と思った日は本当に(すごく正直に)具合の悪くなることが続いていて、冷えは万病の元って本当だなあとつくづく思う。
指なし手袋は、昨晩ハロウィンのキャンディ求めてやってくる子供達の応対をしながら一気に編んだ。陽に晒されてあせてしまった紫のような灰色のような、オーガニックのコットンヤーン。優しい色合いも気に入っているけれど、肌触りがとても良い。ポリエステルのフリースは暖かいけれど汗を吸ってくれないので、手や首に直接触れる部分はやっぱりコットンがいい。寝るときに首にまく筒型の首巻も、この糸で編むつもり。外出用に、こんなのもいいな。
この糸はJo-Annという手芸用品の店で一目惚れして買ったのだが、このJo-Ann、入ったら絶対手ぶらで出てこられない、楽しいけれど怖い店なのである。この手袋の出来上がりがなかなかだったので色違いも編みたいのだが、またお店に行くと出られなくなってしまうので出向くのをちょっと怖れている。これが今年一番のハロウィンの恐怖だったかもしれない。…なぁんてね。
12 October 2012
23 September 2012
秋分の日
今日は秋分の日。英語では”first day of fall”、つまり秋の最初の日と呼ばれる。引越してから荷物解きと雑用に追われてばかりで、楽しい時間を過ごすことをまったく忘れていた我々家族。今日は家族三人仕事はお休みして、秋らしくりんご狩りに出かけることにした。
午後から雷雨の予報だったので近い所を探して、車で40分ほどの果樹園へ。朝からお弁当作って保温瓶に熱いほうじ茶を入れて。ピクニックテーブルでお昼を済ませたらバケツを借りに行く。うちは生でしか食べないから、ほんの少しだけ。ついでに梨もちょっとね。
量ってもらって清算するテントに絞りたてのりんごジュースがあったので、小さいのを一瓶買った。砂糖は全く加えられていないのに、すごぉく甘くてとてもおいしい。ちっこい瓶じゃなくて大きいの買えばよかった。
久しぶりに遊ぶことに専念した数時間。深呼吸できて肩から力が抜けたたような気がする。ときどき心を休ませるって、やっぱり大事だな。
とは言うものの、お天気が怪しくなってきて早めに切り上げて帰宅したので、なんだか午後の時間が余ってもったいないような気がして、また荷物解きと片付けに精を出してしまったワタシは、やっぱり貧乏性なんであった。
24 July 2012
02 July 2012
眺めのいい部屋
三年間住んだアパートはローヌ川沿いに建っていて、川向こうにクロワ・ルスの丘が望める場所にあった。
窓のすぐ下は公園で、近所の保育園や幼稚園の園児が休み時間に遊具を使いにやってくる。一日二回、決まった時間に、楽しそうに遊ぶ子供たちの歓声が聞こえてきた。夕方からは煙草とビール片手におじさんたちがペタンク。夏は夜通しワイルドに遊ぶ若者や野外コンサートでにぎやかな場所でもあった。
交通量の激しい市街地のど真ん中に住んでいながら、窒息しそうな思いをしたことがないのは、この窓からの眺めのおかげである。
このアパートでの最後の朝にこの窓から見たのは、二日間続いた真夏日のねっとりとした暑さを洗い流すような、雨と風と雷だった。
この次住む家の窓からは、どんな風景が見えるのだろう。
20 June 2012
ハイデルベルクそのに
未知の言語の標識や看板って、見てると楽しい。これがすらすら読める人がいるんだよなあ~~~と感動する。もちろんここで暮らせと言われたらこの未知の言語がストレスの素になるのであるが。←フランス語が素敵とかおしゃれとか思ったことがないワタシ。
次の更新は、いつ、どこで…。
14 June 2012
丘の上のお城
ハイデルベルクに行った目的は、たった一つ、ハイデルベルク城。
旅行に行く度に建築物の写真を撮りまくるワタシに、「フランスのお城もいいけど、ドイツのお城を見せてあげたかった」とオット。まるで自分の家を案内するように(=うれしそうに)、あっちこっちを指差して絵になりそうなスポットを教えてくれるのだった。
話に聞いていた通り非常に美しい。美しいのだが、どう見ても城塞という印象で、いかにもお姫様が出てきそうな優雅な眠れる森の美女のお城とは全くイメージが違う。大体、丘の上にででーんと建っている様子からして、下から見上げると「おおおっ」と思わせる威圧感。
攻められることを想定して建てられた城塞なわけだが、戦争や落雷で破壊、そして修復を繰り返したこのお城には、あちこちに崩れ落ちた部分があって、それが壊れたそのままの姿で残されている。廃墟の要素が沢山あるわけで、きれいに全て修復されるより、こっちの方がよっぽどロマンチックだと思った。
大きな砂岩のブロックは、穴をあけてロープで吊り上げたりひっぱったりして丘の上まで運んだらしい。だからこの建物オリジナル部分のブロックには、必ず穴が最低ひとつあいている。(上の写真参照。色が薄い部分のブロックは、後年修復された部分でしょうね。)
この砂岩、インターネットで検索した画像でみると、茶色に見えたりオレンジ色に見えたりあるいはピンクに見えたりする。実物はほんのりと煉瓦色がかったピンク、という感じだった(←どんな色なんだそれは)。もちろん日の当たり方によって色は違って見える。この日、お天気はかぁっと晴れたりいきなりどっしりと曇ったりの繰り返しで、その度に石壁の色が微妙に変わるのがとても面白かった。
子供の頃マンハイムの米軍基地に住んでいたオットは、この城塞に来たことがあるらしい。「らしい」と言うのは、「こんなに近くに住んでたんだから、絶対来たことがあるはず。うちの母さんこういうの好きだし。でも全く記憶にない」のだそう。あ、そう…。
ここで用意されているガイドツアーに日本語のものはなかったが、マイクロフォンで案内しながら歩くガイドさんに率いられて、イヤフォンで説明を聞きながら歩く20人くらいの日本人グループを見かけた。ハイデルベルク自体は静かでこじんまりとした町なので、こういうところに日本から来るということは、ここは日帰りのオプショナルツアーなのかしらん…だとしたら拠点はどこかなあ…ストラスブール?
英語のウィキペディアエントリーによると、ドイツでの正しいビアガーデンというのは、ガーデンというだけあって緑のある屋外にあって、パラソルではなく木陰で日光をさえぎるセッティングになっており、席はプラスチックの椅子ではなくて木のベンチ、地面は未舗装で小石じゃらじゃら、出される食べ物はファーストフードでなくちゃんとした食事であること、これらの点をクリアしているものだということだ。へ~。
11 June 2012
05 June 2012
よーいドン
荷物出しひと月前を切って、引越前のマラソンが始まった気分である。二日前オットが会社から「転勤パッケージ」と称した分厚いバインダーを持ち帰ったが、中にある書類にさっと目を通したら「こんなにやることがあるんだなあ」と実感がわいてしまってパニックしそうになった。
国内の引越には慣れっこの我が家だが、国外への引越はやっぱり手順が多くてややこしい。そしてこのフランスと言う国は、引越して来るのも大変な国だったが、出るのにも一苦労させてくれる国なのである。
オットより一足先にアメリカに戻った同僚は、フランスを出た後三ヶ月ほど、毎月電話とインターネット料金の引き落としが続いたと怒っていた。光熱諸々もちろん解約済みのはずである。だったらさっさと銀行の口座を閉じればよいじゃんと思うのは簡単で、引越の六ヶ月ほど前に何かの修理に来てもらった時切った小切手が現金化されておらず、口座を閉めるわけにいかなかったらしい。
今朝は引越業者が見積もりにやってくる。クレート梱包しなければならない荷物の相談が、どうか簡単に済みますように。
31 May 2012
la porte
テットドール公園の入り口にある門。
三年前の夏フランスに越してきてすぐ、この近くのホテルに二ヶ月半住んでいた。水族館とかプラネタリウムとか図書館とか、屋内で子供と一緒に過ごせる場所というのが全部バカンスで閉まっていて、遊びに来るのはここしかなかった。だから毎日ここに通った。
二人こぎの自転車をレンタルしたり、オットがいる週末はボートを借りたり、アイスクリーム食べながら動物園をぶらぶらしたり。大人四人でおしゃべりに夢中になっていたら、ムスコが池にはまったこともあった。
この門の前に立つと、必ずあの夏のことを思い出す。
27 May 2012
中庭から
25 May 2012
fête des voisins 2012
今年もまた、アパートの中庭で持ち寄りパーティー。平日にもかかわらず、始まりは七時半。厳密に言うと、テーブルを提供してくれたお宅がテーブル持って登場したのが七時半で、食べ物が並んでワインが開けられたのは八時近く。
醤油とにんにくと生姜とたまねぎで二時間マリネして焼いたチキンは、文字通りあっ!という間に売り切れた。レシピを頼まれる。適当に作ったのでレシピなんかないんだよ~…。量なんか計ったことないしな(←自慢するでない)。
もう一度計りながら作り直してメモとって、仏語に訳さなくちゃだな。
22 May 2012
中庭
うちのアパートの建物の、中庭。
中庭と言っても下はコンクリート。壁際には住人用のゴミ箱がふたつ、リサイクル用の収集箱がひとつ。他にはなんにもなし。ベンチとか綺麗なプランターとか、そんなもの一切なし。決して美しい中庭ではない。
でもピンク色の壁が可愛いので許す。
19 May 2012
あと七週間
やっと辞令がおりて、アメリカに戻ることが決まった。やれやれほっと一息。
息子の学校は6月27日で終了、その次の週あけには引越業者が荷物つめに来て、我々はホテルへ移動することになる。
このアパートでの生活もあと残りわずかだが、ここへ来てあれこれ家電のトラブル多発。オーブンやタンブラー乾燥機はなくても生活できるが、洗濯機がないと困る。あと七週間、どうしよう…。
10 May 2012
ロンドン科学博物館
実を言うとそれほど期待してなかった、ロンドン科学博物館。というのも、こういう博物館は主に子供向けだと思っていたから。
ところがどっこい。もちろん個人的な好みもあるだろうけれど、ワタシは大英博物館よりこっちの方が断然面白いし見所も多いと思った。
オットと交代でムスコの番をしながら、あっちこっちの展示物を観て回る。ワタシがとにかくはまったのは、時間がテーマのギャラリーにあった時計類と、別のギャラリーに山ほど展示されていた実験器具。このふたつを写真撮りながら観て回るだけで、軽く二時間は過ごせたと思う。しかし実際は三十分交代でムスコの傍に戻るというスケジュール。他にも観たいところいっぱいあるし。
あ~ん、全然時間が足りましぇ~ん。
オットはワタシとは全く興味の範囲が違うのだが、彼も観るところとにかくすべて楽しかったらしい。戻ってくる度に、ちょっと興奮した口調で、今観てきたばかりの展示物の説明をしてくれたりするのだった。
古い科学器具というのは本当に美しい。ここには研ぎ澄まされた機能美と、道具として長い間使われて出た『いい味』が同時に存在する。何を調べていたのだろう。どうやって使っていたのだろう。探していた答えは見つかったのだろうか。
現在の私達が当たり前の知識として持っている情報を、手探りで追い求めた昔の人々を思う。そして、探し求めるものは変わっても、人間の素直な探究心そのものは今も昔も変わらないことに感動を覚える。今から百年後、人々は我々の試行錯誤の努力をどんな目で見るのだろう。
今度また行く機会ができたら、ムスコはもう一人にしておいても大丈夫な年齢になっていることと思う。そしたら三人全く別行動でランチ時だけ落ち合うことにして、三時間くらいゆっくりじっくり、好きなところだけ観て回ることにしよう。