30 May 2011

早い早い






おたおたしているうちに、五月ももう終わり。ムスコの学校が夏休みに突入するまであとひと月もない。ぼうっとしてると時間が経つのが早い早い。



この夏がフランス最後の夏になると思うと、夏休みの計画を立てるのにもなんだか少しプレッシャーを感じる。オットは会社から帰国休暇というのが出るので、それを利用してアメリカに帰省したいと言う。休みの間Eにはどうせ遊ぶ相手が誰もいない(本当にだーーーれも居なくなるのだ)し、おばあちゃんやいとこに会いに行くのも悪くないだろうと言うのである。しかしこれが、帰国休暇と言う名前にもかかわらず、旅費は出ないんだな。うれしいんだかうれしくないんだか。

ワタシはと言うと、今月半ばに亡くなった父の百日祭が八月にあるので、それに合わせて一人で日本に帰省する予定。夏の休暇を家族一緒に過ごせないのは寂しいが、葬儀に出席できなかったので百日祭くらいはどうしてもと思う。日本の家族も大切な家族なのだ。



三人で一週間ロンドンに行ってアパートを借りて…という案は立ち消え。残念だけど仕方ない。七月にオットが十日ほどまた出張で留守にするので、その間にムスコとふたりだけで二・三日、リベンジロンドン訪問しようかと思っている。リヨンにいたって別にすることないし、ふたりだけならホテルで充分、部屋だって広くなくていいしね。


なんだか家族三人、バラバラの夏になっちゃいそうである。いずれにせよ飛行機のチケット等々、値段が大爆発する前に購入を済ませておかないといけない。



24 May 2011

パリで手に入れたもの




パリの三区に、Le Petit Atelier de Parisという陶器のアトリエ兼ショップがある。以前Keikoさんのブログで見てからずっと行ってみたいと思っていたこのお店を、初めて訪れる機会ができた。



もともと木・金・土と週に三日、しかも午後しか開いてないこのショップ。去年の夏に来た時は夏期休暇でお休みで、やっぱりとは思ったものの、ものすごく残念な思いをしたのだった。







この日はホテルをチェックアウトした後、お昼を食べてから出向くことにした。今日は開いてる日のはずだけど、フランスだしな~、まさかってこともあるよな~…と、万が一閉まっていてもがっかりしないように、自分に言い聞かせながら。

最寄のメトロの駅で降りて、ゆっくりお昼を済ませてからお店に向かい、着いたのはまだ午後一時の開店前。お店を見つけたときはうれしくて声を出しそうになったけれど、ウィンドウディスプレイのシンプルな美しさにもまた声を出しそうになった。でもって、心の中できゃーきゃー言いながら写真を撮っていたらカーテンを開けるご主人と目があってしまって、ちょっと恥ずかしかったことも付け加えておこう。







ご夫妻で経営なさっているこのショップ、足を踏み入れたら看板犬のPompon君が実にフレンドリーなお出迎えをしてくれた。余談だが、レジのすぐ横にあるご主人手作りのPompon君のベッドが、それはそれは可愛らしい。ここに行く機会のある方はぜひご注目を。






ショップの中にあるものどれもこれも全部素敵で、片っ端から欲しくなって困ったのだけれど、散々悩んだ挙句にカップをひとつ。毎日使えるものだから。





縦長の形と大きさが、お湯呑みにちょうどいい。コーヒーいれてももちろんよし。






もうひとつ、また来る機会なんてないかもしれないから…と思って、家の形をした小さなオブジェを買った。番号は他にも色々あって、63という数字に意味はないのだけれど、沢山あった中で一番視覚的にバランスがいいような気がしたこの番号をチョイス。番号のないプレーンなものもある(上から二番目の写真参照)。





最後にまたうれしくて声を出しそうになったのが、ここは日本かと思うようなものすごく丁寧で美しい包装。お店の名前がスタンプされたシンプルな紙袋に、お店のロゴのチャームを結んで。


なんだか泣きたくなるくらい可愛らしい。大事にとっておこう。



 




20 May 2011

選択肢


 

選ぶということ、選べるということ、選ばなくてはいけないということ。


「選」という漢字をじいいぃぃ…っと見ていたら、なんだか変に見えてきちゃって、あれ、これってこんな字だったっけ、と思った。選択肢ばかりにじいいぃぃ…っと焦点を当てていたら、なんだかこんがらがって訳が分んなくなっちゃう。選ぶということは、そういうことなのかもしれないなと思った。

12 May 2011

旧市街でみつけたもの




旧市街のサン・ジャン大聖堂からサン・ジャン通りに入ってすぐの所にある、Le Bois Deboutというアンティーク&ビンテージのプリントショップ。

もともと古い印刷物は大好きだし、18~19世紀のリヨンの地図が欲しいと思っているので、近くに居るときは必ずのぞく。

実は先週末行ったとき「おおお、これは!」と思う地図を見つけてしまったのだが、それは地図だけで300€というお値段であった。絶対手が届かない訳ではないが、オットに内緒で相談せずに買える値段ではない。しかも、縦90センチ横120センチくらいはあっただろうか、かなり大きいものだった。このサイズだと、市販のフレームでいいものを見つけるのは難しいので、カスタムオーダーすることになる。そんなことしてたら300€のお買い物が一気に1000€位のお買い物になってしまうこと間違いなし。…というわけで、結構あっさり諦めた。


 


お天気がよい日は外のテーブルにお手頃価格のプリントを重ねてディスプレイしてあるのだが(直射日光や風にさらされてよくないよ~と思いながら、いつもこのテーブルを漁るワタシである)、この日はその中に、普段このお店ではちょっと見かけないタイプのものを発見。鮮やかな色合いに目を奪われる。

1920~30年代のものらしい。一応お店の中も探してみたが、似たようなものは他にはなかった。一枚25€、二枚で40€。やっぱり一緒に居させてあげるべきよね、ということで(そうなのか?)二枚とも購入。


キッチンあるいはオットの書斎(そうなんですよ、そんなものがあるんです、うちには)の壁に並べて飾るとよろしいでしょう、と思った。雑誌サイズなのでフレームもマッティングも市販のものでオーケー。近日中にBHVにでも行って、適当なものを見繕うと思う。


 

07 May 2011

ローマの掘り出しもん





ポルタポルテーゼで買った、ビンテージのグリーティングカード。「よい復活祭を」と書かれている。

市場が大好きで、旅行に出かける際は現地に滞在中市場が立つかどうか必ずチェックするワタシである。ポルタポルテーゼの市場は、そんなワタシがうほうほ反応したというよりは、まずおったまげてそののち笑い出してしまった、そういうものであった。

バラエティと規模はトリノポルタパラッツォ市場に負けないくらい。しかし売られているものがもうおったまげなのである。生鮮食料品の市場ではなく(下記注)いわゆるガラクタ市なのだが、これほどガラクタ市という名前がぴったりの市場に出会ったのは初めてであった。オアフ島のスワップミートもけっこうガラクタ市指数が高いが、ポルタポルテーゼとは比べ物にならない。

アメリカ英語に"everything but the kitchen sink"「台所の流し台以外はなんでも」という表現がある。ありとあらゆるものすべて、という意味の表現なんであるが、このポルタポルテーゼの市場ではなんと、台所の流し台も売られていたのであるよっ!ははっ!それも、中古!

かなりの数のブースで中古の洋服とか古びた革製品とか使い古しの生活用具とか、つまり自分たちで使っていた(ように見える)ものが山のように売られていて、度々ここは規模の大きいヤードセールなのか?と思いそうになったが、こういうブースにもちゃんとお客さんがいるのである。いるというより、たかっていると言った方が近いかもしれない。この市場で撮った写真がないのは、あまりの混雑でカメラを構える空間の余裕がなかったのと、写真なんか撮ってたら絶対財布をすられると思ったのが理由である。

アンティークやビンテージの店もあることはあったが、数はそんなに多くない。しかも、トリノの市場と違い、ポルタポルテーゼでは「売り場」が分かれていない。だもんでとにかく広大な市場をひたすら歩き回り、アンティークが並んでいるブースを探すしかなかった。もの好きなワタシにつきあってくれて、オットとムスコよありがとう。

ここへはローマに着いた日の午前中にすぐ行ったのだが(午前8時半着の便だった←家を出たのは5時15分)、アパートの鍵の受け渡しと宿泊代の清算を済ませた後、「何か質問は?」と聞いたオーナーさんに「ポルタポルテーゼはどこですか?」と聞いたら、ちょっと驚いたように「え?」と言ってから「ぶわっはっはっは」と笑って地図に印をつけてくれたのだった。彼が笑った意味は、行って納得。

泥棒市と呼ばれているのが何故なのか分るような、実に面白い市場であった。


注: 生鮮食料品の市場としては、ローマ市内にカンポ・デ・フィオーリのメルカートがある(こんな感じ)。市場自体はそんなに大きいものではないが、フランスのマルシェとはまた違ったものが売られていて見ているだけでも楽しい。値段もやはりフランスよりは一般的に安いようである。しましまのパスタやらオリーブオイルやらなんだか色々買いたかったのだけれど、結局サンドライトマトを二種類だけ買っておしまい。後からあれも買えばよかったetcと色々悔やんだのは言うまでもない。




04 May 2011

本日は




スターウォーズの日。May the 4th be with you.

注: ハゲてますがアナキンです。

03 May 2011

全ての道はローマへ通ず




ムスコの春休みを利用して、ローマに行った。市内にアパートをレンタルして六泊。




ありがたいことに我々家族、2009年の夏にフランスに引っ越して以来、結構色んな所へ旅行に出かける機会に恵まれてきた。毎回楽しい思いをさせてもらっているけれど、今回のローマ旅行、家族旅行としては今まで一番楽しいものだったんじゃないかと思う。

もともとヨーロッパで観光旅行なんて、子供にはあんまり楽しくないものが多い。どこの小学生が16世紀建築物内部の壁画を見て喜ぶか?さらに言うと、うちでは普段から家族三人全員揃って楽しい瞬間というのがそれほど多くない。オットとワタシはまったく興味の対象が違うし、九歳男児にはこれまた別にニーズが存在するからである。故に、家族で旅行をすると、全員交代・時間の持ち回りで妥協の連続ということになる。「きのうの午後はあんたが楽しい場所へ行ったから、今朝はあたしの行きたい所へ行くよ」というわけだ。





ローマではこの妥協の連続が辛くなかった。ン十歳ブロガー女子の喜ぶ街並みがあって、九歳男児の喜ぶ古代遺跡があって(古代遺跡=屋外、これ小学生には重要!)、四十代前半男子の喜ぶバールとピッツェリアがある。家族全員大喜びのジェラートも山ほどある。


去年の春休みにプロヴァンスに行った時と違って、メジャーな場所へはバスかメトロで三十分かからない。加えて暑くもなく寒くもなくパーフェクトなお天気で、心配していた花粉症はリヨンに比べたらほとんど無に近い。

さらに言うと、この旅行中ワタシは一度も料理をせずに済んだ。夕食をレストランで食べたのが一回、お呼ばれが一回と、レストランのメニューをテイクアウトしてアパートに戻って食べたのが四回。食器洗いは必要だったけど、ご飯の支度をせずにすむと、そりゃあリラックス度がもう全然違うのですねえ。今後の旅行を計画する際、これは大きなポイントになるでしょう、はい。


レポートは…いつ書けるか分らないので、写真だけさっさとアップしました。こちらでスライドショーが見られます。お目汚しにどうぞ。